MixOnline
ニュース詳細

厚労省検討会 オンライン診療で指針案提示 対面診療で診療計画は患者合意前提
厚生労働省は3月9日、「情報通信機器を用いた診療に関するガイドライン作成検討会」(座長:山本隆一・医療情報システム開発センター理事長)に、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」案を提示した。初診や新たな医薬品の処方時などは原則として対面診療とし、診療内容や受診頻度などについては、診療計画として患者と合意することなどを求めた。2018年度診療報酬改定では、オンライン診療料、オンライン医学管理料などを新設。同指針で定められた診療体制を有することなどが施設基準として求められている。厚労省は、3月中に再度検討会を開き、指針を取りまとめ、4月から適用する方針。

◎生活習慣病患者などのコンプライアンス向上に一役

生活習慣病などの慢性患者で定期的な直接の対面診療の一部をオンライン診療に代替し、医師と患者の利便性を図る。定期的な直接の対面診療にオンライン診療を追加し、医学管理の継続性や服薬コンプライアンス向上を図る―。指針案には、オンライン診療の望ましい例として、こうした例があげられている。

医療を受ける場は医療法上で、病院や診療所など医療提供施設、患者の居宅などに提供の場所が限定される。指針案では、療養場所に患者の勤務する職場や患者の宿泊するホテルなども含まれることを明示した。この日の検討会でも、「生活習慣病治療の中断理由で一番多いのが長期出張だ。通院できない間に通院が途切れてうまくできないということがある。オンラインでもきちっとフォローすることが、重要だ」と山本座長が指摘した。へき地や離島などから浸透が始まった遠隔診療だが、生活習慣病の重症化予防や在宅医療など都市型、ネットワーク型での活用も期待される。一方、医師側も必ずしも医療機関においてオンライン診療を行う必要はない。医師の長時間労働が問題視され、働き方改革の道も拓く可能性がある。

◎端末は本人認証、ウイルス対策ソフトも必要に

指針では、オンライン診療を安全で適切に普及させるために最低限順守する事項、推奨される事項を示した。原則として初診は対面診療を行い、医師と患者の合意による診療計画に基づいたオンライン診療の実施を求めた。オンライン診療では触診などを行えず、得られる情報が視覚・聴覚に限定される。医師が得られる情報に限界があることから、患者が不利益を被る可能性があることを事前に説明を行う必要性も指摘した。

診療開始後も、同一の医師による対面診療を適切に組み合わせる必要性を指摘。オンライン診療の実施が望ましくないと判断される場合には早急に対面診療に切り替えることも求めた。急病変患者については原則対面診療としたが、患者が離島にいるなどしてすぐに適切な医療を受けられない場合は初診でもオンライン診療を行うことができる。禁煙外来などについては、直接の対面診療を組み合わせないオンライン診療も可能とした。

医薬品の処方に際しては、新たな医薬品の処方は対面診療を求めたほか、副作用の強い医薬品は慎重に投与することや現在服用している医薬品の確認、服用後の状況確認なども求めた。特に、かかりつけ薬剤師と連携し、医薬品の一元管理を行うことを推奨した。

診療を行う端末については、スマホやタブレット端末などの活用も可能だが、盗聴や情報漏えい、システムへの不正アクセス・妨害、データの改変・消失などのリスクがある。そのため、本人認証や端末にデータを残さないこと、ウイルス対策ソフトの導入などを求めた。また、ネットワーク上も、通信の暗号化などを求める。

◎美容目的や勃起不全治療薬の処方のみは不適切

このほか、オンライン診療で不適切な例としては、患者が向精神薬、睡眠薬、体重減少目的に利用される利尿薬や糖尿病治療薬、美容目的の保湿クリームなど特定の医薬品の処方を希望する場合や勃起不全治療薬などを禁忌情報が得られていないにもかかわらずオンライン診療だけで処方する例などをあげた。

指針は、オンライン診療のほか、医師が患者に対して問診を行い、診断名をあげて適切な診療科への受診勧奨を行う“オンライン受診勧奨”も対象となる。一方で、小児救急電話相談や一般的な対処法のメール相談など、遠隔医療相談は対象としない。



最新の国内
湘南アイパーク 第1期「湘南会議」に生保・損保会社など8社参...
日本医療機能評価機構 腎排泄薬剤の処方・調剤、事前に腎機能確...
GSK 抗うつ薬パキシルCR錠に低含量製剤 6.25mg錠を...
19年度予算大臣折衝 消費増税で診療報報酬本体0.41%引き...



最新の意識調査
医師が選ぶ今年の漢字は「免」 ノーベル賞のインパクトを反映




Copyright © 2009-17 株式会社ミクス