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ギリアド日本法人・ハーマンス新社長 「1年に1製品の承認取得目指す」 NASH治療薬は20年上市を計画
ギリアド・サイエンシズ日本法人のルーク・ハーマンス新社長(写真左)は3月13日、東京都内で、1月の社長就任から初めての記者会見にのぞみ、「日本において、C型及びB型の肝炎治療薬を通じて肝疾患のリーダーとしての立場を確立した。成長に向けて次のステージに向かう」とし、「1年に1製品の承認取得を目指す」と表明した。そして、「次のステージとしてはNASHを考えている」と述べ、特に非アルコール性脂肪肝炎(NASH)治療薬で存在感をみせたいとの意向を示した。

ギリアドは15年にC型肝炎の治癒が期待できるハーボニーやソバルディを上市した。IQVIAの発表資料によると、ギリアドの国内売上は15年2294億円、16年3937億円と急成長したが、17年は2000億円を下回った。これは12週の治療でC型肝炎が治癒し、C型肝炎市場自体の縮小が要因ではあるものの、業績のV字回復や持続成長が同社の経営課題である。

NASHに対する同社開発品として現在、作用機序の異なる3つの化合物があり、いずれも日本を含むグローバルスタディが行われている。このうち最も早く開発が進んでいるのがNASHによる肝線維化の改善が期待できるアポトーシス・シグナル調節キナーゼ1(ASK1)阻害薬Selonsertibで、同社はこの日、日本で19年下期に承認申請、20年の承認取得を計画していることを明らかにした。Selonsertibのグローバルフェーズ3(P3)試験は、線維化ステージがF3(線維性架橋形成)/F4(肝硬変)と重症度の高い患者を対象に実施している。

ハーマンス社長は、開発が成功した場合の将来構想として、まずはF3/F4の重症患者向け治療薬としてNASH市場に参入するため、当面は得意の肝臓専門医を対象に情報活動することになるが、NASHの病態や開発パイプラインを踏まえると、その後は糖尿病・内分泌科の専門医も対象になるとの見方を示した。そして、「これから2〜3年かけて(情報提供先を)検討し、我々の今のインフラで対応できるのかレビューしたい」と述べ、今からMRやメディカルなどの体制面も検討していく構えを見せた。MRは現在160人体制。

■表開発本部長NASH治療薬同士の最適組み合わせを検討

NASHは慢性肝疾患の一種で、肝臓内に脂肪が沈着し(脂肪肝)、それが炎症を引き起こし、線維化の進行や肝硬変、肝がんに至る疾患。線維化ステージがF4のNASH患者の生存期間中央値は約5年とされ、アンメットメディカルニーズが高い。NASH患者は国内に300万〜400万人とされる。

表雅之開発本部長(写真右)は会見で、Selonsertibの海外P2試験の結果として、「単剤、24週投与で43%の線維化の改善がみられた。非常に良い成績と認識している」と話した。ただ、NASHには線維化だけでなく、脂肪沈着や脂肪合成など様々な要因があることから、より多くの経路を阻害する必要があるとも指摘。Selonsertibのほか、NASH治療薬として開発中の▽選択的非ステロイド系ファルネソイドX受容体(FXR)作動薬「GS-9674」▽アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害薬「GS-0976」――による3剤もしくは2剤での最適な組み合わせも検討していくと説明した。

最適組み合わせを模索するP2試験を18年第2四半期から開始、19年第4四半期頃からP3試験を始めたい考え。同社はHIVやC型肝炎の治療薬として配合剤開発を得意としており、NASHでも配合剤が有力とみられる。

■19年に新規C肝薬、20年に抗リウマチ薬、21年に胃がん治療薬の上市計画

同社は今後、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)治療不成功のC型肝炎などC型肝炎のアンメットメディカルニーズに応えていくとともに、NASHや炎症性疾患などの領域に参入していく方針。

今後5年間の日本での新薬の上市計画は、19年がソバルディと新規のNS5A阻害薬ベルパタスビルとの配合錠(予定適応:C型非代償性肝硬変、DAA治療不成功のC型肝炎)、20年が▽Selonsertib(NASHによる進行した線維化)▽JAK阻害薬Filgotinib(関節リウマチ)、21年が抗MMP9抗体Andecaliximab(胃がん)、22年がFilgotinib(潰瘍性大腸炎、クローン病)――としている。

また、18年2月にはハーボニーで、ジェノタイプ2型のC型肝炎の適応追加を取得している。表開発本部長は、12週間投与における持続的ウイルス学的著効率(SVR12)が96%と高い有効性が確認されたことに加え、「ハーボニーによる治療ではリバビリンが不要なため、貧血が全く見られなかった。特に高齢者に朗報と思う」と説明した。



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